次回の展示ご案内(7/19~10/22)

The Eyes
−土門拳が撮った眼−


たとえ小さくても軽くても
視線の強いものが、
ぼくの被写体として残る

 写真家・土門拳(1909−1990年)が撮影した多様な“眼”に焦点をあてる展覧会を開催いたします。 

 20世紀日本のドキュメンタリー写真を代表する『ヒロシマ』(1958年)や『筑豊のこどもたち』(1960年)には、被写体となった人々の眼が印象的な作品が数多く含まれています。何かを強く求め訴えかけてくるような眼があれば、時には現代の私たちの在り方を問うような深く静かな瞳もあります。昭和の著名人たちの肖像を収めた『風貌』(1953年)シリーズでは、激動の時代を切り拓いていった者たちの才気あふれる眼差しに、時を超えて対面することができます。『文楽』(1972年)や『古寺巡礼』(1963〜1975年)といった写真集では、日本美術史の中で生み出され、継承されてきた個性的な眼の造形の数々が、土門特有のクローズアップ撮影によって鮮やかに切り撮られてきました。

 「ぼくは被写体に対峙し、ぼくの視点から相手を睨みつけ、そして時には語りかけながら被写体がぼくを睨みつけてくる視点を探る。そして火花が散るというか、二つの視点がぶつかった時がシャッター・チャンスである」と書き残しているように、彼が写した多くの“眼”には、被写体そのものの発するメッセージと、土門自身の思想の両方が反映されているといえるでしょう。眼の中に刻まれた時代と、今も生き続ける記憶を感じていただければ幸いです。

 会期の後半には一部展示替えを行い、今年で30回目を迎える「酒田市土門拳文化賞」の受賞作品展と、地元・庄内地域にゆかりのある若手写真家 / 美術家の作品とともに土門拳を再考する、初の試みとなるグループ展「KDMoP Shonai Photo Meeting −リミックス土門拳−」を順次開催いたします。


●同時開催●
8月30日(金)〜9月24日(火)第30回酒田市土門拳文化賞受賞作品展
9月27日(金)〜10月22日(火)KDMoP Shonai Photo Meeting −リミックス土門拳−
                庄内の作家による新しい写真 / 美術展 ≫ 展覧会についてはこちら
9:00~17:00(入館は16:30まで)/ 会期中の休館日 8/29(木)、9/25(水)〜26(木)
入館料 一般 800円 / 高校生 400円 / 中学生以下無料

【会期中のイベント】

・カメラ・オブスクラ in 土門拳記念館
7/19(金)〜10/22(火)
参加無料(要入館料)
ラテン語で「暗い部屋」を意味する「カメラ・オブスクラ」は、真っ暗な部屋の壁に孔が穿たれると、漏れ入る光によって外の景色が反対側の壁に自然に像を結ぶ現象です。17世紀になると画家の描画補助具としても用いられ、現在使われている「カメラ」という言葉の語源になりました。今回は土門拳記念館の屋内に逆さまの拳湖や周辺の景色を映し出します。鳥海山も見えるかもしれません。

7/20(土)①9:30― / ②13:00−
要予約
協力:(公社)日本写真協会
荘内銀行ふるさと創造基金 助成事業

要予約 / 参加無料(要入館料)
「夏の夜のハーモニカコンサート」
出演:ほんわか かな

8/31(土)14:00−
要予約 / 参加無料(要入館料)
「ハンマーダルシマーで奏でる音のスケッチ」
出演:三船 しのぶ

開館記念日無料開放10/1(火)

・秋のミュージアムコンサート(リュート・リコーダー)
10/5(土)15:00−
要予約 / 参加無料(要入館料)
「ほっと…そっと… 秋の安らぎに 優しい樹の音色」
出演:さな ぷーら

一般公募写真展 第19回「わたしのこの一枚」写真展
9/28(土)14:00〜
要予約 / 参加無料(要入館料)

KDMoP Shonai Photo Meeting 参加作家によるギャラリートーク
9/28(土)14:00〜
要予約 / 参加無料(要入館料)

8/17(土)、9/14(土)いずれも14:00〜
要予約 / 参加無料(要入館料)

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土門拳記念館 since 1983 © Ken Domon Museum of Photography.

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