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絵画と巡る土門拳
−生誕120年・棟方志功とともに−
 
 青年期まで画家の道を志していた土門拳は、古今東西のアートに関する幅広い知見を有していました。写真家として名を成してからも、時おり絵画や現代美術について語り、一番好きな画家はピカソだとたびたび発言しています。あるいは土門の写真における力強い構図や鮮明な描写には絵画的な要素がしばしば指摘されてきましたし、常に新しい表現を追い求めた姿勢には、ピカソに象徴されるような、西洋の前衛芸術に由来する精神性をみることもできるでしょう。
 本展では、土門が写した昭和の画家たちのポートレイト、美術的・実験的な性質の強い写真作品、そして土門拳自身が描いた絵画作品などを展示し、「絵画」や「美術」をキーワードに写真家・土門拳の足跡を辿ります。また、同じ東北出身で土門と終生にわたり深い親交を結び、2023年に生誕120年を迎えた板画家・棟方志功と土門の関係を特集するコーナーでは、土門旧蔵の棟方作品2点や書簡、初展示となる写真群なども紹介いたします。

協力:石井頼子、一般財団法人棟方志功記念館、棟方良(敬称略 / 五十音順)




同時開催
土門拳賞コレクション
自然・動物写真の系譜

 土門拳の業績を称え、1981年に毎日新聞社によって立ち上げられた「土門拳賞」。今年度で42回目を迎えた同賞は、国内有数の写真賞として知られています
 
 本展では、当館にコレクションされている歴代受賞作の中から、自然や動物を主な被写体とする6人の写真家:石川直樹、今森光彦、大竹英洋、下瀬信雄、中村征夫、宮崎学(五十音順)の作品を紹介します。熱帯雨林から北極圏、あるいは高山から海洋まで、国内外の多様なフィールドで活動する彼らの作品は、いわば「自然や動物側の視点」から世界を観察し考える機会を私たちに与えてくれます。近年では持続可能な開発目標(SDGs)や生物多様性への注目が改めて高まっていますが、本展が写真を通して自然の多様性に対する共感や理解を深め、持続可能な未来に向けて考えを巡らせていく機会となれば幸いです。



●会期中のイベント(いずれも予約受付中)
▼新春おとし玉くじ1/6(土)〜8(祝)土門拳記念館オリジナルグッズをプレゼント!各日先着10名様

▼学芸員によるほぼ月イチギャラリートークいずれも14:00〜14:30 要予約
1/27(土)「絵画と巡る土門拳」
3/16(土)「土門拳賞コレクションの自然・動物写真」

▼「『宝の日』土門拳さんの記念館で吉野弘さんの詩をよむ」2/24(土)14:00〜15:00 要予約


月曜休館(祝日の場合は開館し、翌火曜日に休館) 9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料 一般 800円 / 高校生 400円 / 中学生以下無料

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土門拳記念館 since 1983 © Ken Domon Museum of Photography.

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