土門作品に囲まれた「炎」
こんにちは、スタッフKです。長くブログから遠ざかってしまっていました。
誰もが感じていることと思いますが、当たり前な日常は、案外もろいものでした。春からずっと、小さな怖さと戸惑いの中、焦りと、どこか落ち着かない日々。改めて、いろんな場面でコロナと戦っていらっしゃる方々、ありがとうございます。また、こうした中、来館してくださる方、本当にありがとうございます。当館でも、「もう、ほとんど大丈夫」と日本中の皆さんが安心できる日まで、気を引き締めていかねばなりません。
土門の作品の仏像たちは、千年以上もの間、その地に起こった戦乱や疫病や自然災害を繰り返し見てきたのだろうと、長い時間に思いを馳せます。昔から多くの人々が、様々な苦労をするたびに、この仏像たちの前でいろんなことを考えて、拝んできたんだろうと。受け止めて、受け入れて、乗り越えてきた。写真を見て、そんなことを想像すると「心配はいろいろあるけど、今日も、出来ることをできる分、やっていこう」と思えてきます。
今日9月15日は、没後30年の土門拳の命日。館内では、畠山秀樹氏が土門拳へのオマージュと銘打って、館内にフラワーアート作品を展示してくれました(18日まで)。メインの展示室では、室生寺のモノクロ作品に囲まれて、炎をテーマにした畠山作品が。ほかにも随所に畠山さん独特の感性の作品が、土門拳記念館の光や水、オブジェや庭と溶け合って、この一期一会の空間を作り上げています。人の思いがご縁をつなぎ、新しいものが作られていく。土門先生もきっと喜んでいるはず。畠山さん本当にありがとうございました。
私の下手な写真ではなく、ぜひ実際に見てオーラを感じてください