まるで墨絵のような室生寺の世界
こんにちは、スタッフKです。
立春も過ぎましたが、酒田の冬は今が本番。酒田では毎年2月15日、17日の黒森歌舞伎が終わると「冬の辛抱ももう少し…」となります。あと、一息ですね。昨日は本当に寒い風で身も凍るようでしたが、今日は風も止み、とてもきれいな雪景色です。
今、土門拳記念館では「室生寺 モノクロの光と影」を開催中です。
室生寺は奈良の山間(かつては室生村、今は宇陀市)にある古刹ですが、土門拳の写真家人生は室生寺に始まり室生寺に終わる、と言っても過言ではありません。
当館で、本格的な「室生寺」展を開催するのは5年ぶりなのですが、展示室全体の雰囲気に、改めて「室生寺はいい、やっぱり室生寺はいい」とホント毎日毎日思います。
モノクロの大型パネルを前にすると、土門が日本人の心を感じたという、山や川、村や寺のたたずまいや仏像が、静かに私の心に迫ってきます。モノクロの写真なのに、風や光、葉っぱの色、村人や鳥の声、仏像がいらっしゃるお堂の空気、川のせせらぎの音までも感じるような気がします。
そしてまた、記念館の外の雪景色と館内の写真との、この絶妙な組み合わせ…。
入館者数が少ないこの時期は、この贅沢な空間も時間もほとんど独り占めできる日もありますよ。お好きな場所で、椅子に座って、土門作品と館内からの雪景色をゆ~っくりと堪能してください。
毎日、お仕事や家事でおいそがしい皆様、どうぞ冬こそ、土門拳記念館へ。
※3月までは月曜休館(2月11日祝は開館、12日火休館)。
2月18日~22日は臨時休館ですのでお気を付け下さい。